HWN157 死を学び、命を知った 関学大、死生学ゼミ

先日こどもの小学校の卒業式に参加してきました。子供の成長は本当に早いなと痛感しました。そしてふと俺はもう人生折り返し地点に来ているんだととも感じてこれからもっと生きて生きて生き抜いて自分がやりたいことや使命なるものを全うしようとなんとなくですが考えておりました。

今、訪問によるリハビリ鍼灸に力をいれているんですが、その中で患者さんの皆様にお会いして感じることはよくもわるくも死を意識して生活していることです。これは、死を恐れるとかそういうことでもなくて覚悟にもにているような、それでいて違うようななんとなくふわっとした感覚があるように思えます。

人は生まれてからすでに死に向かって生きているとも言えます。人生をどう生きるか。改めて考えていく必要があると思っています。

死を学び、命を知った 関学大、死生学ゼミ

■配偶者失った人の思い 心の中に新たな絆

 安井優子さん(42)はホスピス病棟の看護師から、死生学ゼミでの学びを志した。5年前、同僚で医師だった夫顕一さん(当時40)と、鼻の奥にできる嗅神経芽細胞腫(きゅうしんけいがさいぼうしゅ)というがんで死別したのがきっかけだった。

 交際して2カ月目にがんと判明。8年間の闘病を共にし、終末期を自宅で支えた。顕一さんは「まるで自分の主治医であるかのよう」に冷静だったという。一緒にテレビを見たり話したりというありふれた日常のかけがえのなさを、夫をみとって思い知った。

 身体を半分もぎ取られたような感覚の日々。顕一さんが知人の神父に「命の大切さを伝えて欲しい」と話していたのを思い出し、学び直す決意をした。

 悲嘆の底から、人はどう立ち直るのか。30~40代で配偶者と死別した男女7人に、現在の暮らしや相手への思いを尋ねた。7人とも故人との間に心の中で新たな絆を築き、自分の人生の意味を捉え直したことが分かった。安井さんは修士課程へ進学する。「人は苦しみをどう乗り越えていくのか、さらに学びたい」

 ■親が依存症、女性の苦しみ 役に立ちたい、決心

 佐藤桃子さん(23)は4月から、郷里の京都府舞鶴市にある知的障害者の支援施設で働きながら、専門学校の通信課程で精神保健福祉士の国家資格を目指す。

 卒業論文は、アルコール依存症の親を持った女性の出産や育児にまつわる苦しみをテーマに選んだ。彼女らは、自分の存在を受け入れられた体験の有無によって、出産や育児への姿勢に大きな差が出ていた。

 調査対象だった40代の女性から「あなたのおかげで、子どもが欲しいという感情に固執する自分に気付けた」と告白され、現場で苦しむ人の役に立てる存在になろうと決心した。

 関西学院大学が死生学を開講したのは1999年。この分野を学ぶ場はまだ多いとはいえない。藤井教授は「実社会では『死』が見えにくい今、生と死に向き合う場はむしろ重要さを増している。バーチャルではないリアルな死を若い人たちが直視することで、生き方や命の大切さを真剣に考える契機にできればと思う」と話す。

 (編集委員・永井靖二)

 ◆キーワード

 <死生学> 死との向き合い方を学ぶことで、生命の価値やより良く生きることの意味を追究する学問として提唱された。身体や精神、価値観や宗教観まで含めた人間の存在の根源「スピリチュアリティ」に焦点を当て、いかに生きるか問いかける。従来の医療では重視されにくかった終末期患者の支援や「生命の質」を向上させる視点からも注目を集めている。
(朝日新聞 2015年3月28日掲載)

引用元死を学び、命を知った 関学大、死生学ゼミ

ツボ
末期がんの患者さんを何人か施術する機会がありました。皆様に共通しているのは、やはり生きて生きて生き抜きたいという気持ちは最期まであるということです。そして、後悔もされる人も多いです。元気なうちにもっと健康に留意しておけばよかったと。この言葉を私はいつも胸にとめそしてこれからも接する患者さんたちに伝えていきたいと思います。

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